これを見ている方は、
- 過食症のお子様をお持ちの親御さん
- 過食症の友人知人を持つ心優しい人
- 過食症の彼氏彼女がいる人
が多いでしょう。
- 過食症の人が言われて嫌な言葉は何だろう。
- 何を言ったら傷ついてしまうのか。
- もしかしたら自分の何気ない行動が傷つけているかもしれない。
- これ以上たくさん食べないで欲しい。
- 食べた後に嘔吐や下剤の乱用をしないで欲しい。
- どう接したらいいのだろう。
など、いろんな想いでこちらを見てくれてると思います。
そんな想いで見てくれてる方へ
「過食症の人にはこれを言わないで欲しい」
という言葉をまとめました。
また「拒食症の人にこれを言わないで欲しい」という記事もあります。
≪わたしがどんな人なのか軽く自己紹介≫
摂食障害者です。
拒食症からはじまり今は、拒食と過食嘔吐を繰り返しています。
見てわかるくらいに、症状が決定的に出始めたのは、大学生から。
でもいきなり現れたんじゃなくて、ず~~~~と前からその傾向はありました。
痩せたいと思ったのは小学4年生くらいから。
ダイエットを始めたのは、中学生から。
ダイエットが異常になり始めたのが高校生から。
18歳(大学1年生)で150㎝32㎏がわたしの最低体重です。
強制入院寸前でしたが、良くも悪くも過食症発症により回避されました。
こんな経緯で摂食障害となりました。
もうすぐ摂食障害歴20年のわたしが、周りの人から言われて
「傷ついた言葉」や「嫌だった、しんどかった言葉」をまとめました。
過食症の人に言ってはいけない言葉
◆ 食べる量を指摘する
【言葉の例】
- 「どれだけ食べるの?」
- 「どれだけ食べれば気が済むの?」
- 「よく食べ(れ)るね」
など、食べる量に関して言われるのは辛いです。
自分でも抑えたいと思ってるのに、抑えられないんです。
人に言われなくても「異常なこと」っていうのは、本人が一番理解しています。
食事量を指摘されて思う事は
- 「もう食べるな」って意味よね。分かってるよ。
- あぁ、また食べてる。そんな自分が嫌だ。惨めだ。辛い。
- 異常だよねぇ。
- また太る。
- また吐く(薬を飲む)と思われてるの辛いなぁ。申し訳ないなぁ。
などなど。
食事の量について言われると、こんな気持ちになります。
食事の量を指摘されると、往々にして「惨めな気持ち」になります。
そして自信がなくなり、いたたまれなくなり、また過食・・・と負のスパイラルになります。
過食症の人の食事に関して思ったことは(例えそれが、あなたにとってどれだけ小さな事であっても)本人に疑問を投げかけたり感想を述べたりするのではなく、そっと胸に秘めておいてもらいたいです。
◆ 食べた後の代償行為を抑制・否定・事実確認する
【言葉の例】
- 「吐くな(薬を飲むな)」
- 「普通は吐かない(薬を飲まない)」
- 「吐いた(薬を飲んだ)でしょ」
など、抑制・否定されたり、事実を言われたりするのも、心が苦しくなります。
重複しますが
自分でも抑えたいと思ってるのに、抑えられないんです。
人に言われなくても「異常なこと」っていうのは、本人が一番理解しています。
こちらも先程の食べる量を指摘されるのと同じ気持ちです。
食べた後の代償行為は、受け入れてもらいたいです。
「受け入れ」と言っても、無理に声をかけようとしなくてもいいです。
そっとしておいて(何も言わないで)もらえるのが一番嬉しく思います。
◆ 勿体ない
【言葉の例】
- 「食費が勿体ない」
- 「食べ物が勿体ない」
- 「時間が勿体ない」
など、何度も言いますが「分かってる!」
過食症の人もあなたと同じ意見です。
もしくはそれ以上に理解しています。
過食症の人で
『食べ物を食べたいだけ食べて、ストレス発散!よし!吐いて(薬飲んで)スッキリ爽快だぁ!!』
なんて思ってる人は、1人としていません!
(これはほんとに断言してもいいと思う。)
みんなみんな
「食費も食べ物も時間も勿体ない!何やってるんだろう…」って
惨めになりながら、苦しみながら、それでもしてしまうんです。
それで心のバランスと保ってるんです。
ただ
勿体ないと思われるのは仕方がないし、実際にそうです。
でもね、快く買ってくれたり
「好きなだけ食べていいよ」と言ってもらえると、すごく心が救われるんです。
それで承認欲求(※1)が満たされることになり、過食の量も収まってくる人もいます。
(※1) マズローの5段階欲求のうちの1つ。自分を認めたい・人から褒められたい・認めて欲しいと思う事。
◆ 健康を気遣う
【言葉の例】
- 「食べる物が偏ってる」
- 「痩せたほうがいい」
- 「ちゃんと(1人分)食べて」
- 「大丈夫?」
など、健康を気遣ってくれることは非常に嬉しいです。
ですが、そういわれてもコントロールが難しいんです。
●「食べ物が偏ってる」
大体の人は偏った過食をします。
大概の人が、高カロリーな甘いものやB級の食べ物をメインに食べる人が多いでしょう。
過食症でバランスよく過食する人は、おそらくいません。
心配な気持ちはわかりますが好きなものを好きなだけ食べさせてあげてください。
●「痩せた方がいい」
本人は痩せたいと思っています。
だから吐いたり、薬を飲んだり
痩せる(太らない)ために、代償行為をしているのです。
もし代償行為をしていない人なら、しないに越したことはありません。
代償行為をするようになれば、更に治りにくくなります。
痩せさせようとしないでください。
●「ちゃんと(1人分)食べて」
過食(拒食)症歴が長くなってくると1人の量が分かりません。
みんなで食事をする時に取り分け式は、どれだけ食べるのが適切なのかが分かりません。
1人分食べてというのなら、1人分の量はこれくらいと分かるようにして欲しいです。
●「大丈夫?」
「(大丈夫じゃないけど)大丈夫!」絶対にそう答えます。
大丈夫なわけないんです。
「大丈夫じゃない」と言っても治るわけじゃない。
言うだけ自分に対する人の目が変わるかもしれないし、聞いた人に負担をかける事にもなりかねます。
リスクになるので、よっぽど心を開かない限り「大丈夫じゃない」とは言わないです。
◆ 見た目に関することを言う
【言葉の例】
- 太い(「ブタ」とか「ぽっちゃり」など「太い」を連想させる言葉もダメ)
- 元気になってきた
- 普通・健康体
- 太い
過食しますが「太りたくない・痩せたい」と思っています。
太いや太いを連想させる言葉は、最上級のNGワードです。
●元気になってきた
元気になってきたとは、治ってきたという嬉しい意味で言ってくれるのでしょう。
しかし、当事者にとって「元気=太る」と意味づけされている場合が多いです。
元気になってきたと思ったら、言葉は投げかけずに心の中で喜んであげてください。
●普通の体型・健康体
過食症の人は普通の体型だったり、健康体にも見えます。
わたしの今の体型は、客観的に見ると少し細めの健康体と思われていると思います。
(自分では太いと感じてますが、よくそう言われるので…)
普通の体型や健康体は、やはり若干太いと思ってしまいます。
それに、全然健康体(精神状態)ではないのに
「理解してもらえていない」という気持ちが強くなるので
身近な人ほど、言ってほしくない言葉です。
こんな接し方をしてほしい
拒食症と同じです。
詳しくは「拒食症の人に言ってはいけない言葉」を見てください。
◆ 否定しない、受け入れる
◆ 褒める
◆ 食事について要望通りにしてあげる
-
拒食症の人に言ってはいけない言葉【言うと悪化する可能性も】
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拒食症の人に言ってはいけない言葉 まとめ
人が1人1人に個性があるように、過食症の症状も人それぞれ個性があります。
ただ、言われたくない言葉はほとんど共通でしょう。
「めちゃくちゃ注意を払わないといけないじゃないか!」
と思った方もいらっしゃるでしょうが
- 食事について関心を寄せない
- 体型について言わない
- 過剰に心配しない
これに気を付けてくれれば、あとは普通の人と同じように接して欲しいと思います。
過食症の人を身近に持つ人は、分からないことが多いと思いますが
このように調べてくれることは本当に嬉しい事と感じます。
知ろうとしてくれて、ありがとうございます。
過食症を持つ親御様・友人知人様へ
過食症・拒食症を持つわたしがお答えできることは積極的にお答えしていきたいです。
何か気になることがあればコメントいただきたいと思っております。
宜しくお願い致します。